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X4 - Xvision

歌って踊るのみならず、俳優業もすっかり板に付いてきた正真正銘のエンターテイナー:松下優也が、他ユニットで活動していたKOUDAI、SJ、T-MAXと共に4人組ダンス・ヴォーカルグループ、X4を結成。ユニットの誕生自体、かなり唐突に発生したトピックだったわけですが、そこから初のアルバム作品「XVISION」のリリース、さらには全国20カ所でのライブの開催を矢継ぎ早にアナウンスし、彼らの注目度はいやが上にも高まりつつあります。

で、肝心の音楽性も作り込みが非常にしっかりしていて、ビジュアル・ワーク通りとも言えるクール一徹のダンス・チューンからセクシーな節回しを駆使したミドルR&Bまで、メンバーそれぞれの技量をフルで、それも全方位に注ぎ込んでいる印象を受けます。彼らのスタイリッシュな流儀を噛み砕くに、ここ日本でも一時ムーヴメントを巻き起こしたK-POPアーティストに少なからず影響を受けていることは自明ですが、粘着質なラップを披露したかと思えばサビでは潔いほどポップに煽動する「Future, Super, Duper, Nova」のように、単なる模倣とはきちんと一線を引いている点がミソ。それどころか、どの楽曲にも独自のスパイスを潜ませ、X4そのもののフックにもなり得る楽曲を数多く提案しており、これにはただただ頭の下がる思いです。裏を返せば、仮に松下優也の音楽を熟知している人でも新しい感動を誘発されやすい、まさにこの体裁、このフォーメーションだからこそ成立した革新的作品であるとも言えるでしょう。

主な収録曲はほかに、荒削りなギター・サウンドを従えた熱気ほとばしるアッパー「FIRE」、東方神起やCrystal Kayとの仕事で知られるH.U.B.が喪失感あふれる叙情派リリックを提供したミディアム・バラード「最後の言葉」、松下優也の「She’s A Liar」に続き、B・トンプソンが再び本領を振るったジェントル路線のR&B「Little Longer」、スムースな歌声と情欲を掻き立てるリリック、そしてジャズ・バンド風のリズミカルなサウンドと三拍子揃った本作随一の異色曲「Heaven」、四者四様のヴォーカル・ワークで彩るオーセンティックなスロウ「LOST GAME」など。アレンジ面のクオリティに関しては言うに及ばず、メンバーの立ち回りもこちら側の予想を大きく上回る健闘を見せているので、どのテイストが彼らの魅力を引き立て、またファン精神をくすぐるのか、一歩踏み込んだ形で吟味してみるのも一興かと。

現状、彼らと似たベクトルを共有するアーティストの中には、勢いだけで内容に乏しい有象無象もはっきり言って少なくありません。そのれっきとしたアンチテーゼの役割までもを彼らが担ってくれるのだとしたら、もはやX4の活動は他人事ではない。ここは一つ、応援しましょう!

1. Theme of XVISION
2. FIRE
3. Bang A Gong
4. Future, Super, Duper, Nova
5. 最後の言葉
6. 三日月
7. Raindrop
8. Little Longer
9. Heaven
10. I Don’t Know Your Name
11. LOST GAME